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ビールと寿司、焼き肉の食べ合わせ

「ビール離れ」とはいうものの、まだまだ居酒屋や飲食店でビールの普及率は高く、夕食のお供となることも非常に多い酒と言える。ビール単体での好き嫌い、善し悪しもあるが、その「おいしさ」が最大限に引き出されるのはやはり夕食との「食べ合わせ」時であろう。そこで、今回はビールと寿司、ビールと焼き肉との食べ合わせを、大手4メーカーの主力商品で比較し、それぞれの食べ合わせ時に相性のいいビールの味とその理由について追跡、「食べ合わせのおいしさ」について、官能評価と味データでリサーチした。

図1:味データによる各銘柄の味レーダーチャート
「アサヒスーパードライ」は強い酸味が特徴。苦味は4銘柄の中で最も弱い。 食べ合わせの際には酸味の強さが強く影響するものと推測される。 「サッポロヱビスビール」は他の銘柄に比べて苦味がかなり強い。旨味もその余韻も濃厚であり、食べ合わせに影響するものと思われる。
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 「サントリーザ・プレミアムモルツ」はややヱビスに近いが、苦味が弱く、酸味が強い。苦味の余韻は最も強いため、後口が食べ合わせに影響すると考えられる。  「キリン一番搾り」は苦味以外の味が弱く、苦味が際立つ。全体的にはすっきりめであり、苦味が食べ合わせに影響を及ぼすと推察される。
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今回のリサーチに使用したのは、「ビール」の項でも使用した、上記の大手メーカー4商品。「プレミアムビール」と位置付けられる「サッポロヱビスビール」と「サントリーザ・プレミアムモルツ」の濃厚な味わいと、「キリン一番搾り」のすっきりとした中で苦味が利く味わい、「アサヒスーパードライ」の酸味由来のキレやすっきり感が目立つ味わいが果たして食べ合わせにどう影響していくのか。

 

本項で実施した官能評価の要件は以下の通りである。あっさり系の食べ合わせのサンプルとして、寿司のまぐろ赤身の握り寿司一貫と、こってり系の食べ合わせのサンプルとして牛カルビ焼き肉一切れをそれぞれ用意し、日を改めて2回官能評価を行った。実施時期は2011年8月、パネルは東京都もしくは神奈川県在住の男女13名。なお、このパネルは五味識別テスト、官能評価に慣れていることを付記しておく。

 

評価は次のような手法で行った。サンプルを普段食す程度に調味料につけ(寿司は醤油、焼き肉は醤油ベースの焼き肉のたれ)、寿司は一貫、肉は一切れを食べきった後、ブラインドでビールを飲む。その時の味の印象について、「おいしさ」の7段階の絶対評価と、その「食べ合わせの善し悪し」の理由について自由記述をさせた。  

まず、寿司との食べ合わせの評価からご覧いただきたい。

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