味トレンドレポート・番外編「味」への好奇心旺盛な社員が、とっておきのトピックをお届けします!

カレー:うな重だけではない牛丼チェーン店のもう一つのバトル!カレーの味比較。

  稚魚が獲れない、海外における消費量が増えたなどの理由により、今年はうなぎの価格が高騰している。そんな中で各牛丼チェーン店が販売するうな重の価格や質に話題が集まっているが、もう一つ牛丼以外のメニューとしてカレーが熱い戦いを繰り広げている。定番・王道メニュー故に目立ちにくいが、各社地道な商品開発の結果である味の比較を行った。

各社特徴のある味作り

  図1は吉野家、すき家、なか卯、松屋の各牛丼チェーン店のカレールーのしょっぱさと旨味を比較したものである。しょっぱさは塩味センサー値を、旨味の先味は旨味センサー値を使用し、コントロールには弊社で分析したレトルトカレーの平均値を用いた。この中で最もしょっぱさが強いのがすき家カレーライスで、次いでなか卯ビーフカレーとなっている。この2品の旨味の強さはレトルトカレー平均値と同程度だが、相対的に塩味が濃いため味の濃いカレーという印象である。吉野家では2種類のカレーを選べるようになっているが、それぞれ味の特徴が異なる。こく旨カレーはその名に違わず旨味の先味が高く、濃厚な味わいが期待される。旨辛カレーは旨味はレトルトカレーと同程度で、若干塩味が強めの位置づけである。

図1

  松屋も同様に2種類のカレーをラインナップしており、やはりこちらも味の特徴を変えているが商品間の差は吉野家よりも大きい。フレッシュトマトカレーはなか卯ビーフカレーと同程度のしょっぱさだが、旨味は比較した商品の中では最も低い。オリジナルカレーも吉野家2商品の平均程度のしょっぱさだが、旨味はやはり他チェーン店と比べ低い。これらの点から、松屋のカレーは全体的に旨味を控えたさっぱり志向にあると考えられる。

表1.各牛丼チェーン店のトッピング:トッピングの種類は公式ホームページを参照した。表1
プラスα で自分の好みの味に

  表1はカレーメニューで選べるトッピングをまとめたものである。牛丼チェーンだけに牛丼肉はほぼ全ての商品に追加可能だが、卵(半熟卵)もメジャーなトッピングであることがわかる。すき家やなか卯はカレーの種類こそ少ないが、トッピングでバリエーションを補っているものと推測される。同様にトッピングで補っているものとして旨味が考えられる。各社塩味に比べて旨味の値が低いのは、ルーとご飯の割合だけではなく旨味やコクに溢れるトッピングを追加した際の味バランスも考慮してのことではないだろうか。もちろん、ここにあるのは各社の「基本」メニューであるため、オーダー可能な商品であればこれ以外にもトッピングが可能だと思われる。各社・各商品の特徴を活かし、各自新しい組み合わせでうな重にも負けない最高の一杯を楽しんでいただきたい。