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炭酸飲料:今年の夏は柑橘系炭酸飲料が熱い!ライバル商品の特徴はどこに?

  不明瞭な梅雨明け後の猛暑が辛い日にはスッキリ・サッパリした炭酸飲料が美味しく感じる。今年は以前紹介したオランジーナを筆頭に、海外ブランドの柑橘系炭酸飲料が日本においてヒットを飛ばし、それに負けじと国産メーカーも新商品やブランドの復刻がなされている。今回はにわかに活況となった柑橘系炭酸飲料カテゴリの商品比較を行ったので紹介したい。

図1
改めて見る商品間の味の差:果汁の種類と量の関係

  上図は現在販売されている柑橘フレーバー炭酸飲料について、スッキリ・サッパリの要因となるであろう柑橘類の渋味(渋味)と酸っぱさ(酸味B)を調べたものである。この図から、渋味については大きく2つのグループに商品が分類される事がわかる。渋味が強いグループの内、最も渋味が強いのはキリン大人のキリンレモンであった。次点でサントリーCCレモンリフレッシュとなっている。サントリーオランジーナに続き、海外ブランドの飲料として登場したコカ・コーラのシュウェップスブリティッシュレモントニックも渋味が強いグループに位置しており、レモンの果汁感をしっかりと感じさせる作りである。レモン果汁系商品として最も果汁使用量が多いポッカキレートレモンスパークリングは意外にも本グループ内で最も渋味が低くなっている。そのままだと強すぎる渋味を抑えた結果だと見る事が出来る。

  反対に渋味が低いグループとして、サントリーオランジーナ・同社はちみつレモンサイダー・キリンヌューダグレープフルーツ・アサヒウィルキンソンタンサンレモンがあげられる。このうちヌューダグレープフルーツ・ウィルキンソンタンサンレモンは無果汁の商品であり、渋味が低いのはある意味当然の結果ともいえる。オランジーナは前回紹介したように、オレンジ果皮由来と思われる苦味が強い商品であるが、意外にも渋味については低い。同じ柑橘類でも、レモンは渋味・オレンジは苦味とその特徴が異なる事がわかる。その一方でレモン果汁を用いているはちみつレモンサイダーの渋味が低いのは意外である。本商品が当時の味を再現していると仮定した上での話しだが、当時はこの程度の渋味が受け入れられたのに対して、現在の消費者はレモン果汁入り商品に対してより強い渋味を果汁感として求めているのではないかと推測される。これは、はちみつレモンより後年に発売された他社商品が、はちみつレモンよりも低い果汁量なのに渋味が強いことからも示唆される。

  一方で、酸味については明確なグループは無く、ほぼ均等に商品が分布していた。酸味についても商品の個性・特徴を現す重要な味わいのはずだが、果汁の種類・量との関係は見られなかった。恐らくレモン・オレンジ共に「酸っぱい」というイメージこそあれ、酸っぱさの度合いには共通イメージがない為であり、むしろ酸味は商品イメージより甘味とのバランスで決まると推測される。