味や香りを科学的な手法で分析、評価する株式会社味香り戦略研究所 (本社:東京都中央区/代表取締役 小柳道啓)は、一般消費者のお酒に関する意識調査、酒類の購買動機に 関する意識調査を実施しました。
【調査実施期間:2015年12月18~24日/調査対象:全国の男女 766 名】
サマリー
■ 晩酌なんて、もはや死語?! 進む若年層の酒離れ。
■ 「お安く酔う派」と「プレミアム飲み派」。そのレンジと分散化! 低価格ニーズの増加と、プレミアム酒類ニーズの健在。
■ マリアージュ。酒飲みのふたりにひとりは意識する。
■ 9割が「マリアージュ情報」を欲している!
∴マリアージュ(酒と食の食べ・飲み合わせ)こそ、 これからの酒類販促のカギか?!
今回の調査は、20〜80代の全国の男女を対象に実施し、お酒の飲用頻度や購買動機などを質問しました。お酒を飲む方に飲用頻度を聞いたところ、過半数である59.2%の方が、「年に数回」、「月に数回」、「週に1〜2回」と、お酒の飲用頻度が必ずしも高くはない結果【図1】となりました。
さらに、年代別に詳しく見ると、「年に数回」、「月に数回」、「週に1〜2回」と答えた方は20代では75.6%、50代では47.8%と、若年層は飲用頻度が低く、年代が上がるにつれて飲用頻度が高くなる結果【図2】となりました。若者のお酒離れが様々なメディアで報じられていますが、今回の調査結果でも、その傾向は顕著に表れました。
次に、「1ヶ月に、外食も含めたお酒代として費やしている金額はどれくらいですか」との問いに対し、「5,000円以上、1万円未満」の方が22.4%と一番多かったものの、全体的に分散する傾向となりました。【図4】
目下の低迷した経済状況の中、「安く早く酔える」RTDの低価格飲料購買ニーズの高まりが見られます。一方、ブランドワインや限定品、こだわり品などプレミアム酒類の購買ニーズも健在。さらに、前者と後者の中間の回答もあり、消費者の1ヶ月のお酒の購買金額については「分散化傾向」と言えます。この結果は、嗜好性やライフスタイルの多様化、「メリハリ支出」などが作用しているとみられます。
お酒を購買する動機付けとして、食事との組合せを意識しているか質問したところ、「大変意識している」、「意識している」、「たまに意識している」と回答した方を合わせる と全体の過半数53.3%となり、お酒を飲用する2人に1人が少なからず、マリアージュを意識している【図5】という結果となりました。
マリアージュに対する認識についても分散化の傾向がみられましたが、お酒を飲む方に限らず、マリアージュ情報の活用については「積極的に活用したい」、「活用したい」、「必要に応じて活用したい」と回答した方は全体の88.3%と、9割近くの方が、「マリアージュ情報」を潜在的に欲している【図6】ということが分かりました。
これらの調査結果より、多様化・分散化する消費者飲酒傾向の中において、「マリアージュ」は、「酒」購買動機のカギと言えそうです。現在、一部の酒類・食品メーカーのホームページ、スーパーや百貨店など小売店舗での販促物【図7】【図8】、外食産業におけるメニューリストなどからマリアージュ情報が得られるようになり始めています。積極的なマリアージュ情報の提供は、今後、段階的に増えて行くものと予想されます。
■調査実施概要
調査名「お酒に関する意識調査」
調査対象者:全国の 20 歳~80 歳男女
調査方法:インターネット調査
調査実施会社:総合商研株式会社
調査実施期間:2015 年 12 月 18 日~12 月 24 日
有効回答者数:766 名
味香り戦略研究所について
味覚センサなどによる食品の味の数値化がコア技術。
2004年9月の設立以来、蓄積した12万アイテムを超える味データなどをデータベース化し、商品開発や品質管理、売場づくりといったコンサルティングを行うほか、独自のノウハウを基に味にまつわるセミナーや講演活動を行い、食品産業の発展に貢献しています。
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