メディア

Media

2024

[書籍]『代替タンパク質の技術と市場』に寄稿しました

今後の市場拡大が見込まれる代替タンパク質について、現在の技術動向および市場動向を一冊にまとめた書籍が、株式会社シーエムシー出版より発刊されました。本書に、COOコンサルティング事業部長 早坂浩史も原稿を寄稿いたしました。

早坂は、「プラントベース食品のおいしさ再考:植物性と動物性食品の味の違い」と題して分析を実施。植物性食品の食味について、ナゲット・サラダチキン、ハンバーガー(パティ)、ツナ缶、植物性ミルクの味覚分析や食感分析のデータを示し、植物性食品の位置づけについて述べました。

本書は技術編、市場編で構成され、「技術編」では、植物由来代替肉の現状と今後、米タンパク質、大豆たん白・大豆ミート、小麦たん白、プラントベースフードレシピ開発、プラントベース食品のおいしさ、培養肉、細胞培養、食肉の組織形態再現、培養食肉の低コスト培養、魚肉生産技術、昆虫食、食用コオロギ、精密発酵、微細藻類、マイコプロテインなどについての技術動向を。「市場編」では、代替タンパク質の概況、種類別国内市場概況、法規制・認証制度、参入企業の実態調査について、充実の内容となっています。

書籍は、株式会社シーエムシー出版のECサイトおよび全国の書店でご注文いただけます。

書籍概要

代替タンパク質の技術と市場
Technology and Market of Alternative Proteins

発行日2024年5月9日
定価91,300 円(本体価格83,000円+税)
体裁B5判、207ページ
ISBNコード978-4-7813-1807-3
書籍詳細・注文https://www.cmcbooks.co.jp/products/detail.php?product_id=9421

著者一覧

穴井豊昭   九州大学大学院
久保田真敏  新潟工科大学
中野康行   不二製油株式会社
廣瀨太洋   グリコ栄養食品株式会社
手塚裕美子  DM三井製糖株式会社
早坂浩史   株式会社味香り戦略研究所
岡田健成   東京大学
竹内昌治   東京大学
原  司   東京女子医科大学
清水達也   東京女子医科大学
古澤和也   福井工業大学
川島一公   インテグリカルチャー
ながさき一生 株式会社さかなプロダクション
井内良仁   山口大学大学院
渡邉崇人   徳島大学/株式会社グリラス
落合 優   北里大学
武田 猛   株式会社グローバルニュートリショングループ
髙橋 聖   株式会社ちとせ研究所
佐賀清崇   Agro Ludens株式会社

目次

【技術編】
第1章 植物由来
1 植物由来代替肉の現状と今後
1.1 はじめに
1.2 植物由来代替肉の利点
1.3 植物由来代替肉の歴史
1.4 植物由来代替肉の現状と今後の展望
1.5 おわりに

2 新たな代替タンパク質素材としての米タンパク質の可能性
2.1 はじめに
2.2 米タンパク質とは
2.3 米胚乳タンパク質の機能性

3 大豆たん白・大豆ミートの製品開発と市場展開
3.1 植物性(大豆)たん白
3.2 粒状植物性(大豆)たん白
3.2.1 種類
3.2.2 製造条件
3.2.3 食感及び風味
3.3 代替肉(大豆ミート)|
3.4 まとめと今後の展望

4 小麦たん白を活用した植物性代替肉素材
4.1 はじめに
4.2 “グルテン”の植物性組織化タンパク質(TVP)への利用
4.3 Whetabel N10の動物性タンパク質代替品への応用例
4.3.1 畜肉代替への検討
4.3.2 エビ風食品への応用例と食感分析
4.3.3 今後の展望
4.4 おわりに

5 竹食物繊維・キヌア・さとうきび抽出物・コクミシュガー・パラチノース®を使用したプラントベースフードレシピ開発
5.1 はじめに
5.2 竹食物繊維
5.2.1 竹食物繊維による食感付与
5.2.2 粘性付与
5.2.3 保形性保持効果
5.3 キヌア
5.4 さとうきび抽出物
5.5 コクミシュガー
5.6 パラチノース®
5.7 プラントベースフードのレシピ開発
5.7.1 プラントベースツナマヨ風
5.7.2 プラントベースうなぎ風
5.7.3 プラントベース魚フライ風
5.7.4 プラントベースミートソース風
5.8 おわりに

6 プラントベース食品のおいしさ再考:植物性と動物性食品の味の違い
6.1 植物性食品の台頭
6.1.1 植物性食品が注目されている理由
6.1.2 植物性食品のマーケット動向
6.2 食味の要素の比較
6.2.1 ナゲット,チキン
6.2.2 ハンバーガー,パティ
6.2.3 ツナ缶
6.2.4 植物性ミルク
6.3 植物性食品の位置づけの柔軟な考え方

第2章 培養細胞由来
1 細胞性食品である培養肉実用化に向けた研究開発の現状
1.1 はじめに
1.2 培養肉作製過程と研究事例
1.2.1 細胞源
1.2.2 培養液
1.2.3 立体化
1.3 培養肉を「食べる」研究
1.4 終わりに

2 微細藻類と動物細胞の循環型細胞培養による低環境負荷な食料生産
2.1 はじめに
2.2 CCCとは
2.3 CCCの可能性
2.4 CCCというモジュール
2.5 世界の動向

3 食肉の組織形態を再現する技術
3.1 はじめに
3.2 食肉の組織形態
3.3 食肉の階層構造が食感に及ぼす影響
3.4 食肉の組織形態を再現する技術
3.4.1 分子から細胞レベルの微細構造を再現する技術
3.4.2 筋線維の配向構造を再現する技術
3.4.3 複雑な組織形態を再現する技術
3.5 まとめと今後の展望

4 培養食肉の最新技術動向と低コスト培養
4.1 はじめに
4.2 細胞性食肉の生産開発とコスト削減の試み
4.2.1 細胞性食肉の製造プロセスと課題
4.2.2 細胞性食肉の生産システムの当社開発事例
4.3 食品としての細胞性食肉の考え方
4.3.1 安全性・品質管理
4.3.2 社会受容に向けた取組み

5 魚肉生産技術「細胞水産業」
5.1 はじめに
5.2 細胞水産業が期待される背景
5.3 培養肉と培養魚肉の共通点・相違点
5.4 細胞水産業によって漁業・養殖業はどうなるか
5.4.1 天然魚の位置付け~多種多様な魚を味わう手段に~
5.4.2 養殖魚の位置付け~ニーズの高い魚を1匹丸々安定供給~
5.4.3 培養魚肉の位置付け~ニーズの高い魚種の一定部位を安定供給~
5.5 細胞水産業のベンチャー動向
5.6 細胞水産業の今後

第3章 昆虫由来
1 代替タンパク質としての昆虫の可能性
1.1 はじめに
1.2 高タンパク・低脂肪がもたらす効果
1.3 昆虫の体を覆うキチンの機能性
1.4 カイコの血糖値低下作用・血圧低下作用
1.5 昆虫の抗菌物質
1.6 昆虫のフンの利用
1.7 植物含有フィトケミカルの生理作用と昆虫成分の関係
1.8 大量に食べるべきか,少量食べるべきか?
1.9 終わりに

2 循環型食品としての食用コオロギ
2.1 はじめに
2.2 コオロギフード普及への社会的意義
2.3 食用コオロギの飼育方法
2.4 フードロスを活用したコオロギ養殖
2.5 食用コオロギの品種改良
2.6 食用コオロギ普及へ向けての課題
2.7 終わりに

3 代替タンパク質としての食用昆虫の栄養価値と生理機能および昆虫食普及のための課題
3.1 はじめに
3.2 食用昆虫に関する研究論文数の推移と国内外における食用昆虫の取扱いの変化
3.3 食用昆虫に含まれるタンパク質の量と質
3.4 食用昆虫に含まれる含窒素食物繊維キチンがタンパク質定量に及ぼす影響
3.5 バッタ粉末に期待される栄養生理機能
3.6 食用昆虫に関する課題,期待および展望

第4章 微生物由来
1 代替タンパク質開発における精密発酵の可能性
1.1 はじめに
1.2 発酵技術の種類
1.3 伝統的な発酵
1.4 バイオマス発酵
1.5 精密発酵
1.6 研究と規制
1.7 今後の展望


2 タンパク質源としての微細藻類
2.1 はじめに
2.2 代替タンパク質の台頭
2.2.1 不足するタンパク質の供給量
2.2.2 健康上の懸念
2.3 微細藻類とは
2.3.1 微細藻類の食経験
2.3.2 微細藻類の産業利用
2.4 微細藻類の栄養面における優位性
2.4.1 豊富かつ多様なタンパク質の含有
2.4.2 その他健康に有用な成分の含有
2.5 微細藻類の環境面における優位性
2.5.1 高い物質生産効率
2.5.2 水資源の省利用
2.5.3 種々の土地への適応性
2.6 食品用途としての微細藻類の活用
2.6.1 食品用途としての安全性
2.6.2 微細藻類を活用した食品の機能
2.7 飼料用途としての微細藻類の活用
2.7.1 飼料用途としての安全性
2.7.2 微細藻類を活用した飼料の機能
2.8 おわりに

3 お米生まれ麹育ちの新奇マイコプロテイン食品
3.1 バイオエコノミーにおける糸状菌の役割
3.2 糸状菌の新たな用途
3.3 代替タンパク質が拡大する条件
3.4 和食における麹の役割
3.5 新奇マイコプロテイン食品UMAMEAT

【市場編】
第1章 代替タンパク質市場の動向
1 代替タンパク質の概況
1.1 代替タンパク質とは
1.1.1 植物肉
1.1.2 培養肉
1.1.3 昆虫
1.1.4 その他
1.2 代替タンパク質の市場概況

2 代替タンパク質の種類別国内市場概況
2.1 植物由来
2.1.1 原材料と製造工程
2.1.2 参入動向と商品動向
2.1.3 課題・問題点
2.1.4 今後の見通し
2.2 培養細胞由来
2.2.1 原材料と製造工程
2.2.2 参入動向と商品動向
2.2.3 課題・問題点
2.2.4 今後の見通し
2.3 昆虫由来
2.3.1 原材料と製造工程
2.3.2 参入動向と商品動向
2.3.3 課題・問題点
2.3.4 今後の見通し
2.4 微生物由来(発酵,藻類)
2.4.1 原材料と製造工程
2.4.2 参入動向と商品動向
2.4.3 課題・問題点
2.4.4 今後の見通し

3 代替タンパク質と法規制・認証制度
3.1 植物由来肉の表示をめぐる問題
3.2 培養肉製品の承認
3.3 昆虫食の挑戦と規制

第2章 参入企業の実態調査
〈植物由来肉〉
1 伊藤ハム米久ホールディングス
2 大塚食品
3 グリーンカルチャー
4 ケンコーマヨネーズ
5 染野屋
6 DAIZ
7 TWO
8 日本アクセス
9 日本ハム
10 ネクストミーツ
11 不二製油グループ本社
12 マルコメ
13 ヤマダイ食品
14 ヤヨイサンフーズ
15 亀田製菓(マイセン)
16 ハウス食品グループ本社

〈培養肉〉
1 インテグリカルチャー
2 ダイバースファーム
3 日清食品ホールディングス
4 NUProtein
5 オルガノイドファーム

〈昆虫〉
1 MNH
2 グリラス
3 日本サプリメントフーズ
4 FUTURENAUT
5 エリー

〈微生物〉
1 タベルモ
2 ユーグレナ
3 雪国まいたけ