〜コクだけでは満足しない!最上級のコクを体験出来るプレミアムなコク商品が人気!〜
味や香りを科学的な手法で分析、評価する株式会社味香り戦略研究所(本社:東京都中央区/代表取締役:小柳道啓)は、ここ数年注目されている味わいである“コク”に関する一般調査を実施しました。
[調査実施期間:2015年3月13日〜22日/調査対象:全国の20代~80代の成人男女568名(男性:女性=3:7)]
結果から「好きな味」については、「旨味・コク」が全回答数の約半数を占めており、2013年と比較してもコクが未だ根強い人気だということが分かりました。(参照:弊社2013年2月プレスリリース)また家庭内でもコクを意識している人が79%と家庭内でもコクが求められていることが見受けられます。
こうした傾向から、味香り戦略研究所では“コク”に対する人気は継続(定着)しており、さらに現在はプレミアムのコク商品が多様化していると見ています。“コク”とは複数の味の要素が共存した複合的な重なりによって感じられる、厚み、深み、余韻のような味わいであり、忙しい現代人が求める仲間・家族との団らんなど楽しい食事の時間を過ごすことや、日常生活ではオンとオフの切換えに必要な要素として上質な“コク”は多くの支持を集めており、料理に限らず一般に流通している食品/飲料にも“コク”が望まれていると分析しています。
サマリー
■根強いコク人気!!ここ2年で60%強の消費者が「コク」商品を選ぶように!
- 好みの味は「旨味・コク」が最も多く選ばれている。
- 「コク」を選択した理由について最も多いワードは「深み・奥行き」、続いて「美味しい」、「旨味」“コク”の料理や商品を 87%の人が「深み・奥行きが出て美味しいと思う」と回答し、未だコク人気は健在!
■家庭の料理でもコク”を意識しているのはおよそ80%!さらに83%の人が“コク商品”を積極的に試したい!
- 全体では79%が家庭でも「コク」を意識していると回答し、“コク”を求める料理は煮物が第1位に!
また“コク商品”が出ると積極的に試したいと思う人は83%と家庭での味つけも“コク”を求める人が多数!
■コク商品は多様化!今、人気なのはプレミアム志向のコク商品!!
- コクの人気が根強い中、コク商品が多様化しているが、イメージするワードは贅沢感や豊かさが多数で本格的なプレミアム志向のコク商品が人気!またなぜプレミアムよりのコク商品が求められているのかを分析。
■コクの正体とは!? コクの実態調査
- 味覚センサーを使って異なるジャンルのコクについて分析。コクの正体とは!?
根強いコク人気!!ここ2年で60%強の消費者が「コク」商品を選ぶように!
一般調査では、20代〜80代の一般男女568名を対象に実施し、各人の好みの味から「コク」に関する意識や、それに対する嗜好と理由、「コク」という言葉へのイメージなど、「コク」に対する全般的な関心について質問しました。
まず、好きな味について聞いたところ、「旨味・コク」が一番多く、続いて「薄味」という結果【図1】になりました。弊社が2年前に実施した調査では「濃厚な味⇒旨味、コク」へ好みがシフトしている結果でしたが【図2】、その傾向は今でも続いていると考えられます。2番目の「薄味」については健康に配慮する意味合いが強いようですが、その中でも「薄味でもコクがあると美味しい」という意見が比較的多く見られました。「コク」が好きな理由は“味に深み・奥行きを感じる”や“美味しい”が多数を占めました。
このような結果を受け「コク」がある料理・商品について聞いたところ、好意的な意見が約90%弱に上りました。【図3】ここ2年くらいで「コク」商品を選ぶようになったか?の問いには62%が選ぶようになったとの回答がありました。【図4】近年「コク」を謳った食品/飲料の品数が増えてきている動きを考慮すると、今後さらにこの数字は増えることも考えられます。
好きな味については「旨味・コク」が最も多く選ばれたことから、「コク」とはどのような味ですか?を聞いてみたところ、「旨味」、「深み・奥行き」、「濃厚さ」、「余韻」という意見が多数となりました。【図5】この結果「コク」とは、その輪郭を成すメインの味の引き立て役であると感じる人が多いことを示唆しており、「コク」は共通の要素として好意的に受け入れられているという見方もできそうです。
【コクを選ぶ理由(自由回答:キーワード抽出)】
・味に深み
・奥行きを感じる
・美味しい
・満足感
・旨味が感じられる
・薄味でもおいしく食べられる
・味がしっかり
家庭の料理で“コク”を意識しているのは約80%!83%の人が“コク商品”を積極的に試したい!
家庭での食事、料理にも「コク」を意識しているかをたずねました。その結果、全体の56%、“どちらかと言えば意識する”まで合わせると79%が家庭の料理にも「コク」を意識していることがわかりました。【図6】この設問では図表6にある選択肢を設けましたが、その中で「意識する」と回答したのはおよそ3割。年代別にみると30代〜50代に多く見られます。【図7】特に35歳以上の女性が多く、家庭で食事を作る機会が多い世代だと判断できます。また、「コク」を意識する料理についても煮物、カレー、スープの順になっており、日常の食卓でも「コク」に対する関心の高さがうかがえます。【図8】さらに、今後「コク」が“ウリ”の商品が出たら積極的に試してみたいかどうかについては、“是非試してみたい”、“やや試してみたい”で83%、“どちらかといえば試してみたい”まで含めるとほぼ全員がその商品を試すことに肯定的であることがわかりました。【図9】また、これに対応するように「コク」を求める商品はカレー・シチュー、調味料の順になっています。このように日常的に食事で使用される食品が上位を占める一方で、嗜好品についても「コク」が求められていることがわかりました。その中で最も多かったのは「コーヒー」という意見でした。【図10】
続いて、「コク」について感覚的なイメージを尋ねました。「コク」を味わいたいシーンについては「上質な気分を味わいたいとき」、「贅沢感を味わいたいとき」という意見が多数。続くのは「ゆっくりとリラックスしたい」、「ストレスから解放されたい」と日常の喧騒から脱したいという願望の表れとも言える言葉が並んでいます。【図11】
また、「コク」から連想する言葉は「深み・奥行き、旨味、濃厚さ」という味についてのイメージが上位に連なっていますが、それに続くのは「広がり、持続性」、「上質(プレミアム)」、「リッチ(豊かさ)」といった特別感をにおわせる言葉が選ばれました。
これまでの結果から「コク」を支持する人が大半で、なおかつ、このような連想シーン・イメージが多数であることから、“日常に忙殺され、ストレス社会に生きている現代人が忙しさから解放されている時くらいは「コク」という上質なものを味わいながら特別で有意義な時間を求めている”とも言えるのではないでしょうか。また、これは何もアフターファイブにおける家庭での食事や仲間との会食に限ったものではなく、日常生活にあるちょっとした休憩の中にも求められているでしょう。その観点から考えると、コーヒーなどの嗜好品についてもより一層「コク」に対する注目度が増していくのではないでしょうか。
“コク”はプレミアムな時代へ!
今回の調査から、世相として“上質かつ贅沢な「コク」を味わいながらリラックスした有意義なオフを過ごしたい”というような願望も見えてきました。そんなトレンドから伺える注目商材ならびに人気が期待される商品を一部紹介します。
【味と香りで1つ上のステージの“コク”を実現!贅沢感が味わえるボトルコーヒー】
「コク」を冠した多くの商品に触れることで、「コク」に対する消費者の認知と購買もトレンドから定番にシフトし、カテゴリの1ジャンルへ成長しています。調査結果からも読み取れるように、「コク」について求められるのは“贅沢な味”、“豊かな味わい”で、今後、料理だけでなく嗜好品にも広がるものと見ています。嗜好品の代表格と言えば“コーヒー飲料”最近はチェーン店や低価格で消費者の心をつかんだコンビニなどに視線が注がれがちですが、RTDコーヒー飲料の消費量が伸び続けています(全日本コーヒー協会)。そんな成長カテゴリで注目するのはネスレ日本株式会社から発売されたゴールドブレンドブランドのボトルコーヒーです。独自の「厳鮮アロマキープ製法」により淹れたての香りと深みを追求した“コク”で1つ上の特別感、贅沢感を味わえる商品。「上質なコク」を求める消費者を満足させる商品となるのではないでしょうか。
【20種の食材と500時間熟成のこだわり。手間の数だけ“コク”も増す!】
増税以降、「より良いモノ」で「ムダのない1点買い」が顕著になってきています。「良いモノ」とは人それぞれで1つに言及できるものではありませんが、キーワードとしてみれば“本格的=素材の充実”は多くに認められるものと言えるでしょう。ただし、これは消費者にわかりやすく伝えることが必要で、この素材感を伝えるには、原材料から製品に至るまでのプロセスストーリーを明示することがポイントです。それが見事に表現された商品が「グリコPREMIUM熟カレー」調査結果からも“コク”を意識する食材上位に選ばれたカレー。今では世相を反映し、おひとり様でも消費できるよう個包装化されたものまで販売されるほど需要が高いカテゴリです。江崎グリコ株式会社ではこの商品を北海道限定で発売しています。多種多様な食材と長時間熟成スパイスを使用し、料理は手間をかけるほど豊かな味わいになるという定説をそのまま実現した商品と言えます。食材と熟成の味わいはまさに“PREMIUM”級と言えるでしょう。
【ザ・プレミアム・モルツというトップブランドから、突き抜けた贅沢感を持つビールが登場】
経済的に手軽な家呑み、家食がもてはやされてきましたが、最近では、ちょっとイイ(上質な)商品も家呑みの世界で求められつつあります。低価格で攻勢をかけるPBに対し、高品質でこれまでに無い商品を打ち出すことでNBの勢いが高まっている印象が感じられます。家呑みと言えばやはり“ビール”ビール業界は出荷量が伸び悩んでいると言われて久しいですが、季節毎に新商品やリニューアル品が多く投入されており、ビール消費の二極化とも言われたプレミアムビールと第3のビールについては新商品のリリースが活発です。サントリービール株式会社では同社トップブランドである「ザ・プレミアム・モルツ」から“効率や生産性ではなく、ただ、うまさだけを求めた”「〜ザ・プレミアム・モルツ〜マスターズドリーム」を発売。深いコクと心地よい香りなどが特長の「多重奏で濃密」なビールです。また、コンビニで手軽に入手できるのも、まさに“ちょっとイイ”「手軽さ」と「突き抜けた贅沢感」ダブルのプレミアムで有意義な時間を演出してくれる商品と言えるでしょう。
“コク”の正体とは!?
“コク”とは複数の味の要素が共存した複合的な重なりによって感じられる、厚み、深み、余韻のような味わいのことを指しています。
◆コーヒーのコクとは〈NB品のボトルコーヒー、インスタントコーヒー8品の平均との比較〉コーヒーの輪郭を成す味は「苦味」と「酸味」です。このほかに香りの要素もありますが、コーヒーの“コク”として 表現されるのは全体的な味の“濃厚さ”や“厚み”というインパクトの強さであると考えられます。「ネスカフェゴールドブレンドコク深めボトルコーヒー無糖」は、酸味が控えめでありつつ、濃厚さ・厚みから感じられる“コク”が非常に強いと言えます。
◆カレーのコクとは〈NB品の甘口9品の平均との比較〉カレーの輪郭を成す味は「スパイス感」と「コク」、「旨味」です。カレーの場合、一般的にコーヒーやチョコレートま たは果物を加えて様々な味の要素を重ねていくことが知られています。カレーの“コク”は「苦味」と「旨味」に起因すると考えられます。「グリコPREMIUM熟カレー甘口」は「スパイス感」、「コク」、「旨味」の3要素が非常に強い味わいです。特に「コク」を楽しめるカレーと言えるでしょう。
※味覚センサー(インテリジェントセンサーテクノロジー社製)にて測定した結果をもとに解析しています。
※コク(苦味、塩味)とは複合味(基本5味+渋味での味の要素が多いこと)を意味しています。
■調査実施概要
調査名「コクに対する意識調査」
調査対象者:全国の男女、20歳〜80歳男女
調査方法:インターネット調査
調査実施会社:総合商研株式会社
調査実施機関:2015年3月13日〜22日
・味覚センサーでの分析は味香り戦略研究所の自主調査によるものです。
味香り戦略研究所について
味覚センサなどによる食品の味の数値化がコア技術。
2004年9月の設立以来、蓄積した12万アイテムを超える味データなどをデータベース化し、商品開発や品質管理、売場づくりといったコンサルティングを行うほか、独自のノウハウを基に味にまつわるセミナーや講演活動を行い、食品産業の発展に貢献しています。
【URL https://www.mikaku.jp/】
本件に関する報道関係者 お問合せ先
株式会社味香り戦略研究所 早坂、高橋
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