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「おいしさ」と「健康」を科学する:感性評価×生体評価の新しいアプローチ/味香り戦略研究所・アイメックRD 共催

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健康寿命の延伸や予防医療への関心が高まる中、食品が持つ三次機能(生体調節機能)に注目した研究や商品開発が活発化しています。特に、機能性表示食品やトクホ(特定保健用食品)といった制度の整備により、食品におけるエビデンスの重要性はますます高まっています。一方で、消費者にとって食品の基本的な価値は「おいしさ」にあり、味・香り・食感・見た目といった二次機能(感覚的機能)も、製品の受容性を左右する極めて重要な要素です。これらの二次機能と三次機能を統合的に捉えた研究開発アプローチが、今後の食品開発における競争力の鍵となることが期待されます。

本セミナーでは、「食品の二次機能×三次機能の融合による新たな価値創出」を主題とし、嗜好性評価によるおいしさの可視化や、生体調節機能に関する科学的エビデンスの構築手法に焦点を当てた講演をお届けします。さらに、感性評価と生体機能評価を融合した新たな食品開発戦略についての提案も予定しております。

研究開発部門、評価部門、マーケティング部門の研究者・技術者の皆様にとって、感性価値と機能性価値を両立させるための実践的なヒントを得られる貴重な機会です。食品科学、栄養学、医学、薬学の観点から食品機能に関心を持つアカデミアの研究者の皆様のご参加もお待ちしております。

こんな方におすすめ

食品メーカー、素材メーカー、健康食品メーカー他の研究開発部門、マーケティング部門の方
大学・学術機関の研究者(食品科学、栄養学、医学、薬学等)の方
その他、食品機能性評価、臨床研究、モニター調査、食品に関する研究とマーケティングに関心のある方

セミナー概要

タイトル「おいしさ」と「健康」を科学する:感性評価×生体評価の新しいアプローチ
開催日程2025年7月3日(木)15:00-16:10
開催場所Zoom ウェビナー
料金無料
プログラム14:50受付開始
15:00開会

講演1 味と香りが導く健康長寿:食品機能科学の最前線
名古屋大学名誉教授 人間総合科学大学特任教授 大澤 俊彦先生(30分)
私たちが日々感じている“味”や“香り”には、単なる嗜好を超えた不思議な力が秘められているかもしれません。心と身体に作用するそのメカニズムは、いま研究の最前線で注目されています。本講演では、呈味成分や香気成分が私たちの生理機能や生活の質に与える影響について、「味覚」「アロマ」「フードペアリング」などをキーワードに機能性に関する広範な科学的知見を交えながら、食品の二次機能と三次機能のクロストークについて様々な視点から光をあてていきます。

講演2 「おいしさの見える化」手法と分析データの活用事例
株式会社味香り戦略研究所 吉満 友野(15分)
味香り戦略研究所は、おいしさ(味・におい・食感など)の見える化に取り組み、食産業にデータをもとにした支援を行っており、品質管理や商品開発、店頭販促、マーケティングといった多様な現場でデータを活用した支援を行っています。本セミナーでは、機器測定による味の数値化からにおい・食感解析まで、多角的な分析手法と具体的なデータ事例を交えて解説し、データ化から活用イメージまでを丁寧にお伝えします。また、機能性食品においても、おいしさを戦略的に取り入れることで消費者の継続的摂取を促し、商品の魅力向上に寄与する役割について考察します。さらに、長年のデータ蓄積により実現したフードペアリングなど、味香り戦略研究所ならではの最新事例も幅広くご紹介します。

講演3 多様な機能性成分と機能の科学的接続:食品研究の臨床的アプローチと今後の可能性
株式会社アイメックRD 三浦徳(15分)
食品に含まれる味覚・香気成分が、自律神経系、睡眠、運動パフォーマンスなど多様な生理機能にどのように関与し得るのか──その科学的解明はいまだ萌芽的段階にあり、今後の研究展開に大きな期待が寄せられています。
本講演では、ヘルスケアCROとして食に関わる臨床研究を支援する立場から、呈味・香気成分を含む機能性成分に関する最新の研究動向を概観するとともに、学術的エビデンス構築に向けた探索的アプローチや研究設計の可能性について展望します。さらに、今後の食品機能科学の発展に資する視点を共有し、その未来像を多角的に議論します。

質疑応答
16:10閉会予定
※当日の進行状況により、予定が変更となる場合がございます。
お申し込みhttps://rdgroup.seminarone.com/20250703_seminar_aji_imeq/event
※同業社の参加はお断りしております。

登壇者プロフィール

大澤 俊彦先生

[名古屋大学 名誉教授/人間総合科学大学 特任教授]
東京大学農学部農芸化学科卒業。東京大学大学院農学研究科博士課程修了後、オーストラリア国立大学リサーチフェロー、 名古屋大学農学部助手・助教授を経て1995年より同大学教授、2010年より名誉教授(その間カリフォルニア大学デービス校環境毒性学部客員教授を兼務)、 愛知学院大学心身科学部長を経て、2018年より愛知学院大学心身科学部特任教授、人間総合科学大学特任教授。
名古屋大学大学院生命農学研究科において、「天然素材,特に植物性食品素材由来の機能性因子の探索と化学・機能性の解析」「抗酸化食品因子の生体内吸収・代謝の化学と機能性発現機能の解明」を行う。日本農芸化学会、日本栄養・食糧学会、日本食品科学工学会、日本酸化ストレス学会所属。

吉満 友野

[株式会社味香り戦略研究所 コンサルティング事業部 コンサルティングチーム]
水産試験場にて食品の品質に関する研究や商品開発業務等に従事したのち、味香り戦略研究所へ入社。味分析・食感分析・官能評価等の実施や統計解析を担当し、おいしさについて科学的にアプローチしている。

三浦 徳

[株式会社アイメックRD 企画営業部 R&Dデザイン課 マネージャー]
2021年4月にアイメックRD入社。専門分野を活かし、臨床試験デザインや統計解析などの学術・データサイエンス担当として主業務を行う傍ら、営業担当と協働し、クライアントの戦略立案や意思決定支援などR&Dコンサルティングに関わる幅広い業務を担当する。NEDO認定SSAアソシエイトとしてスタートアップ連携にも注力している。

お申し込み

お申し込みは下記URLにて受け付けています。

https://rdgroup.seminarone.com/20250703_seminar_aji_imeq/event